自立した女性とは、置かれた場所で咲こうとする女性の事。
「自立した女性」というと、経済的に自分一人でも暮らしていく事の出来る女性というイメージがあると思います。
勿論、そういう女性は自立している場合が多いですが、私は経済的な事は差し置いて
「置かれた場所で咲こうと努力をする女性」こそ自立をしているのではないかな??と思っています。
そんな事を考えていたら、ある女性の事が思い浮かびました。
介護施設で出会った女性の話
丁度10年程前、私は仕事で用事があって介護施設を訪ねていました。
そこで訪ねていった同室に、下半身と左半分の体が動かないという80歳の女性から話しかけられました。
80歳という年齢で、おばあちゃんだったのですが、見た目は60代後半くらいに見えました。
聞くところによると、40代の時と60代の時に2度も脳梗塞になり体が動かなくなってしまったとのこと。つまりは、20年以上もベッドの上で生活をしていると話してくれました。
なんと言って良いか分からず聞いていたら、
「体が動かなくなってしまった後も、片手で顔を洗う時に毎日欠かさずマッサージしているの。だからみんなが、私の事を綺麗だって言うのよ。」といたずらっぽく笑いました。
そして、「私は沢山本も読みたいし、手紙も書きたい。やりたい事がベッドの上でも沢山あるの。」と。
10年前、たった数分のやり取りでしたが、今でも鮮烈に心に残っています。
経済的自立よりももっと大切な事
この女性は、経済的には勿論自立してません。けれども、「自立した女性」だと思うのです。
女性と話して、私はとても心が温かい気持ちになりました。
今も健在ならば、彼女が生きているだけで家族や周りの人達も温かい気持ちに包まれているのではないかな、と思います。
いろんな人の手を借りながら生きているからと言って「自立をしていない」事にはならないのではないかな。
誰かを助けるという行為は、助ける側も喜びとか生きがいを感じるものですし。
運命を悲観せず、その場所で懸命に生きている人は、経済的な自立は関係なく「自立した女性」と言っても良いのではないかと私は考えます。
状況に合わせて生き方を変えられるのも女性の強み
男性に比べて、結婚や出産などで生活がガラッと変わっても、けっこう適応できてしまうのが女性の強みじゃないでしょうか。
この仕事はつぶしが効かないから、何か他の技術を身につけなければ、、、とか専業主婦じゃ、今後何かあった時に困るから何か資格を・・・。とか思う人も結構多いかもしれません。
だけれども、先の事を悲観し過ぎずに、今の生活や仕事にすっぽり自分を合わせて、置かれた状況の中で楽しんでいる人は、今後何かあったとしてもアッサリと次のチャンスをものにしているから、大丈夫だと思うのです。
そして経済的に自立をしていても、文句ばかり言ってるようじゃ「自立している」とは言えない気がします。
どうでしょうか???